第3回のペアレントトレーニングを受講してから2週間。
この期間の宿題は「ほめ方シート」の記入でした。
仕事をしながら、ふだん苦手と思っている「褒める」ということを心掛ける期間でした。
子どもの行動を観察しながら、「当たり前」と思う行動にも気づいて「褒める」
これは、私にとって、とても難しいことでした。
第3回目のペアレントトレーニング受講記はこちら▼
第4回目のペアレントトレーニングでは、宿題の振り返りとともに、「親子タイム」について講義を受けました。
さっそく振り返ってみます。
Contents
ペアレントトレーニング:第4回の流れ
目標
親子タイムのやり方と目的を理解しましょう
流れ
- 良いところ探し
- 宿題報告~ほめ方シート~
- ミニ講義~親子タイムをしてみましょう~
- 休憩
- 宿題報告~行動観察シート~
- 宿題について
- 今日の振り返り
良いところ探しの発表
- 小児科受診の時。受診後に友達を遊びたいから、早く受診を終わらせたいのに、なかなか診察にならずにイライラしている。貧乏ゆすりをするように、その場でイライラを我慢している様子があった。
- 小児科の先生から「最近、どうですか、困ったことは?」と聞かれた時に「今日は受診が終わったらお友達と遊びたいから早く終わってほしいと、少しイライラして待っていました。でも、家だと、もっとイライラした行動や発言があったと思いますが、場所をわきまえて、イライラしながらも、我慢して待つことが出来ていました」「怒りたいのを我慢できるようになってます」と伝えた。
- 小児科の先生からも「うん、頑張ってる。それは伝わってくる」と言われて、照れていた。
子どもがイライラすると、態度や言葉使いが悪くなってしまい、私も、子どものイライラに同調してしまい、イライラの応戦が始まってしまいます。
これは、悪循環です。
今回、イライラしてるけど、家だともっと暴言吐いたりするんだろうなぁと思ったことがきっかけで、子どもが頑張っていることに気づくことができました。
振り返ってみたときに、子どもに直接「我慢したね」「イライラしてたのに、大きな声を出したりせずに待てたね」と褒めることもできたと思うのですが、その場面では、そのことに気づくことはできていませんでした。
小児科の先生という第三者に、「息子はこんな風に頑張ってます」と伝えたことが、息子にとっては褒められていることになりました。
そして、小児科の先生(第三者)からも、頑張りを認めてもらうことができました。
直接本人に伝えなくても、「褒める」「認める」ということができていたなぁと振り返りました。
ぺアトレの先生からのことば
- 子どもがイライラして態度や言葉に表すと、ついつい、同じイライラの波長で反応してしまいがちです。
子どものイライラの波長に合わせるのではなく、少し冷静に、違う波長で反応ができるようになると、イライラの応戦は少なくなるかもしれません。 - また、第三者を介して「頑張りを認める」というのは、とてもGOOD。
自分に余裕がないと、つい「イライラの波長」を敏感に察知して、イライラで応戦してしまう自分。
合わせて良い波長と、合わせない方がいい波長があるのだなぁと、しっくりときた説明をしてもらいました。
宿題報告~ほめ方シート~
ほめた行動: 子どもが40分かけて夕食を食べ終えた
どのようにほめたか?:「全部食べたね」
子どもの反応は?:「うん!全部食べたよ。こっちも見る?」と食べ終わって重ねた皿を見せようとした。
この出来事があった日は、ぺアトレ3回目を受講した日でした。
この場面では、すごく時間がかかって食べ終えたので、「早くたべてしまいなさい」とイライラしている自分を自覚していました。
でも、ぺアトレ第3回で、『行動を口にするだけでもいい』と習っていたので、「食べ終わた」という行動だけを口に出してみました。
- 「行動したことを言葉にして伝える」それだけで、こんなにも、子どもが「見てもらえている」という反応をしてくれるんだなぁと実感しました。
- イライラして、「早く、早く」と言われるよりも、グッと我慢して、「行動したことを言葉にして伝える」だけでいいんだなぁと実感しました…
でも、日々の忙しさの中で、そんな気づきも忘れ去って、怒る日々が多いことも現実ですが…。
ぺアトレの先生からのことば
- イライラして「早く食べてよ~」と思っていたのに、グッと我慢して素晴らしいですね、と褒めてもらいました。
大人でも、自分の行動や頑張りを認めてもらうとこんなに嬉しい!
やっぱり、子どもを怒るよりも、褒めることが大切だなぁと感じました。
ミニ講義~親子タイムをしてみましょう~
日々の子どもを関わる場面を思い出してみましょう。
お母さんは、家事や仕事で毎日大忙しです。
子どもも、学校が終わって習い事に行ったあと、宿題をして夕飯を食べてお風呂に入って…忙しくしています。
気が付くと、子どもとの関わりは「○○しなさい」「早くしなさい」などと行動を指示するばかりで、一緒に遊ぶ時間は持てていない…ということが多いのではないでしょうか?
親子タイムとは?
親子タイムとは?
お母さん(お父さん)と、子どもが2人きりで一緒に楽しむ時間です
子どもが自分で遊びを決めて、親はそれに参加します。
親子タイムの間は、指示や命令などはせず、子どもの良いなと思う行動をどんどんほめていきましょう。
〈親子タイムをすると…〉
お母さん(親)は、子どもの良い面に注目を向け、上手にほめる習慣がつきます
⇒親子のやり取りが”良い循環”に変わっていくきっかけになります。
良い循環とは…
子どもは、お母さん(親)と一緒に楽しく遊びきる体験や、たくさんほめられる体験をすることで、自信や自尊心が高まります。
きょうだいが居る場合、ふだん「2人きり」でお母さんを独り占めすることが少ないので、特別な時間になります。
親子タイムをする前に
①時間を見つける
子どもと2人になれる時間、今すぐしないといけないことがない、気持ちにゆとりのある時間が良い
・毎日できればベストですが、難しければ週に1~2回でもOK
時間は15~20分程度で十分です。無理して長い時間するよりも、短くても長い期間続けられるようにしましょう
・お母さん自身が忙しくて余裕のない時には、しないようにしましょう
・他のきょうだいがいる時には、原則として、他の家族にみてもらいましょう
②親子タイムを設けることを、事前に子どもに伝える
「親子タイムって、2人きりで○○ちゃんが好きなことをして遊べる時間だよ」と事前に宣言して、明確に枠を設けると、子どもにとっても、特別という安心感が増し、親子ともその時間を安心して過ごせます。
親子タイムをやってみましょう
- 「今から〇分まで親子タイムをしよう」と声をかけます。親子タイムの始まりと終わりを明確にすることで、親子とも、この時間が普段の遊びとは違う特別な時間であることが意識できます
- 多くの場合、子どもは自分で”すること”を決めることができます
遊びは何でも良いですが、テレビやテレビゲームは対人的なやり取りが生じにくいのでNGです。
もし、子どもが選んだ遊びに参加しにくい場合は、まずはリラックスして、こどもがやっていることを眺めます。子どもが、「絵を描いている」のを、隣で眺めているというイメージです。
そして、子どもがやっていることを、まるで、スポーツキャスターの実況のように声を出して言ってみましょう。
そうすることで、子どもは、お母さんが自分の遊びに興味があることが分かります。
- 質問しない・命令しないことがルールです。
遊んでいる最中に、「こうしたらいいんじゃない?」と教えることもしません。
子どもがすべて自分で決めていく権利があると心得ましょう。
・「ルールが分からないから教えて?」という質問はOKです
- 子どもがやっていることで、「いいなぁ」と思ったことは、すぐにほめましょう。
第3回ペアレントトレーニングでの”上手なほめ方”を思いだし、
すぐに
できるだけ具体的に
気持ちを込めて
ほめましょう
- もし、子どもが困った行動をし始めたら…
すぐに注意したり叱ったりするのではなく、ただ背を向けて数分間ほかの所を見て過ごします。
それでも、困った行動が続くようなら「親子タイムは終わり」と伝えます。
「良い行動ができるようになったら、また後で遊ぼう」と伝えてください。
- 親子タイムは、できれば、無理のない範囲で、続けていくようにしましょう。
休憩
今回の休憩時間は参加者がずいぶんと打ち解けてきました。
参加者は、全員きょうだいが居るという背景が同じでした。
親子タイムを作るには、他のきょうだいを誰かにみてもらう必要があります。
そんな流れから、「旦那さま」との考え方の違いの話題になりました。
母親として、ペアレントトレーニングに参加しているものの、なかなか旦那さんの協力が得られない、とか悩みを共有できないとか。
程度の差はあっても、みんな同じように悩んでいることを共有し合えることや、同じように頑張っている仲間がいると思えることで、モチベーションを保つことができます。
宿題報告~行動観察シート~
とてもいいなぁと思った参加者の方の報告を紹介します。
漢字の宿題で、日付けと読みがなをいつも書いていない。
いつも、書いていないことに気づいた時に、「書きなさい」と声をかけていた。
「書きなさい」と声をかけたら、「今、書こうと思っていたのに」と言い返される。
そこで…
親が書いていないことに気づいたときに、「今日は何月何日だったかな~♪」「読みがなも忘れずに~♪」と、本人が気づくように”ヒント”として声をかけて、様子をみた。
自分で気付いて、日付けや読みがなを書くことができた。
怒ることは簡単です。
ほめることや、優しい声かけも、当たり前にできる人にとっては、簡単かもしれません。
でも、日々、同じようなことが繰り返される中で、常に「良いと思っている行動」を続けるのは難しいです。
怒る前にヒントを与えてみる。
とてもステキだなぁと思いました。
ぺアトレの先生からのことば
- ADHDの特性として、「うっかり忘れてしまう」という特性がある。
- その「うっかり忘れ」が、自分の特性だと認識していなくても、「うっかりと忘れてしまうことがある自分」には、気づいていることが多い。
- うっかり忘れたことを怒るのではなく、自分自身で気付くように、ヒントを与えるというのはとても良い。
先生の言葉を聞いて、「うっかり忘れ」というADHDの特性に対しても、怒るのではなく、親が対応方法を学ぶこと、その対応方法を継続すること。
それが、子どもが大人になった時に、自分の特性に対してどのように対処していったらいいのか気づく1歩になるのかなぁと思いました。
「どうせ、忘れっぽいし」と自分自身を諦めてしまうのではなく、親の関わり方で、「自分の特性は○○だけど、こうしたらうまくいく」ということを体験して、成長してくれると嬉しいなぁと思いました。
宿題について
第4回目の宿題は、
- 行動観察シート
- 親子タイムシート
です。
親子タイムを、意識して確保することが難しそうですが、頑張りたいと思います。
今日の振り返り
ほめ方シートの宿題では、参加者一同、「褒めるのが難しい」という意見が出ました。
注意する行動は、すぐに目がつくのに…と。
例えば、
玄関で靴を揃えるという行動。
- わが家からみたら、ふだん出来ていないので、簡単に褒めることができる行動です。
- でも、玄関では靴を揃えるということが当たり前の家では、「当たり前」とスルーしてしまい、褒めることだと気づきにくいということが、会話の中から分かってきました。
- あるお母さんは、「しつけとして当然のことだから、褒めることではないかな」と言っていました。
私にとっての「当たり前」が、他のお母さんにとっての「当たり前」ではないんですよね。
「当たり前…だけど、続けてほしいな」と思う行動は、口に出して伝えていく必要があるなぁと実感しました。
子どもの「気がかり」があると、そちらにばかり目をむけてしまいがちです。
でも、「長所」や「得意」に気づいてあげることが、親子の幸せにつながります。
絵が多くて、読みやすいので、おススメです▼