私の勤務する病院では、2交代制を導入しています。
2交代制の勤務時間も、それぞれの病院で違いがありますよね。
私の夜勤は、19時~翌朝9時までが、夜勤の勤務時間です。各勤務を補完する為に早出・遅出業務など、看護師の勤務体制は多岐に渡ります。そんな色々な勤務体制の中でも、一番拘束時間が長く、人手の少ない勤務が「夜勤」ではないでしょうか。
- 2交代勤務
- 勤務時間:19時~翌朝9時
- 休憩時間:2時間(本当は90分)
こんな私の夜勤時間帯の過ごし方を教えます。
夜勤の仕事内容
私の病院では夜勤勤務は19時~翌朝9時までです。
19:30頃軽く申し送りを受けてから、検温に回りだすのは20時前後です。
情報収集
新人看護師さんの場合、勤務時間の何分前に情報収集として、時間前業務をしているでしょうか…。
私の病院では、勤務前にパソコンにログインしていい時間が決まっています。
夜勤では、勤務時間の20分前からログイン可能となっています。
正直、新人看護師さんにとって、この時間だけでは、十分な情報収集の時間を取る事は難しいのではないかと思います。しかし、短時間で必要な情報を得る訓練をする事は大切なので、なるべく早く、情報収集のコツを掴む事は大切です。
検温&眠前薬の配薬
私の病院では電子カルテです。患者さんの検温に行く時にはパソコン持参で行きます。
業務に慣れるまでは、患者さんの話を上手に切り上げたり、検温の動作が少しモタモタしたりして、1人の患者さんに割り当てる時間が長くなる傾向にあります。
消灯時間が近くなってくると、検温に行っても眠ってしまっている患者さんや、消灯後にも検温をしたり、消灯前に急いで体調だけを確認したり…。患者さんの病状や重症度によって対応は様々になりますが、時間がたっぷりある時よりも、十分な観察ができるとは言い難い検温になる可能性が高いです。
そこで、まずは、重症度の高い患者さんや、状態の変化を随時観察しなくてはいけない患者さんから、始めに検温してしまいましょう。
そうすることで、状態が変化した場合に、○時までは〇〇だった、と情報を得て、伝える事ができますし、アセスメントをする為の情報にもなります。
また、新人の頃には難しいかもしれませんが、1人の患者さんの検温が終わったら、看護記録をタイムリーにベッドサイドで記入できるようになると、消灯後の業務を大幅に削減する事ができます。
これは、私の同期(看護師歴20年)でも、なかなかできないと言うので、焦る必要はありません。ただ、タイムリーな記録は、心がけておいて損はないですよ。
消灯後
消灯後から朝まで、どのような業務があるかは、病院や病棟によって千差万別だと思います。
私の病院では、夜勤には、なるべく業務を詰め込まないで、必要最低限の業務になっています。他の病院の看護師は、夜勤で、「配薬カートに配薬する」ことが業務になっていたりするそうです。ただでさえ眠い夜勤帯にそんな責任あることしたくないな、というのが私の本音です。
新人の頃なら、消灯後ナースステーションに戻ってきてから、やっと腰を据えて看護記録に取り組むというパターンが多いかもしれません。
まずは、眠前薬の配り忘れがないかを確認してから、次の作業に入る事をおススメします。
そして、「やらなくてはいけない」と決められている業務は、できるだけ早いうちに終わらせてしまいましょう。緊急入院があったりして、決められている業務すら手が回らなくなる事も想定すると、早め早めに行動する事は大切です。
食事
病院や病棟によって千差万別ですが、
- 消灯後に勤務者全員で、ご飯やお菓子を食べる風習があるところ
- 個人で好きな時間にご飯を食べるところ
色々なパターンを耳にします。
何が正解なのかは、「郷に入っては郷に従え」だと思っています。
先輩たちが和気あいあいとご飯を食べているのに、業務が終わっていないからと参加しないのはナンセンスです。先輩たちと仲良くなるチャンスなので、積極的に参加しましょう。
先輩と仲良くなると、メリットだらけですので、緊張しても、参加したり、ゆっくりとした夜勤中に先輩とお話ししたりする時間を持つ事を意識的にしたいですね。
休憩時間の過ごし方
みなさんの病院では、休憩時間・仮眠時間はどれくらいの時間確保されているでしょうか。
私の勤務する病院では、『休憩時間』として、1時間半が看護師1名に与えられる時間です。それでは短いので、暗黙のルールで、2時間を休憩時間として、交代で休んでいます。
夜勤の休憩時間には、「しっかりと体を休めること」が大切です。
私の休憩時間の過ごし方
「仮眠を取ると、起きた時の気怠さが辛いから、仮眠をとらない」
「ゆっくりして過ごす」という意見を耳にします。
他にも、「化粧を落としてコンタクトを外してから寝る」
「仮眠から起きたら化粧をする」という意見も聞かれました。
本当に、人それぞれの過ごし方があるようです。
しかし、公益財団法人大原記念労働科学研究所慢性疲労研究センター長 佐々木司さんは、「仮眠を取る事(できれば120分以上)」を推奨しています。
すでに、私の病院の規定ではこの推奨時間とされている分仮眠を取る事はできないのですが、できるだけ、眠る時間を長く持てるように意識しています。
- 恰好:パジャマ(ブラを外す。白衣を脱ぐ。)
- 過ごし方:寝る
夜勤中は、昼間に活動し、夜間に休息するというサーガディアンリズム的にも眠たい時間帯なので、ベッドに横になるだけで眠れる人もいるかもしれません。
しかし、ついさっきまで患者さんの対応をしていたり、気を張り詰めている状況に居て、休憩時間になった途端、突然スイッチをOFFにできる人は居ないと思うので、自分が眠りやすい環境や要因をいくつか知っておくことも大切だと思います。
ちなみに、ブラを外してゆっくり布団に横になるという人は多かったです。
パジャマに着替える人は少人数でした。パジャマに着替えると、とってもリラックスできます。
しかし、注意点が2つ。
- リラックスしすぎて寝過ごさないようにしましょう。
- パジャマ選びは大事:急変時など、休憩していても要請させる場合があります。そんな時には、素早く着替える事ができるように考えたパジャマを着用しましょう。私は、サッと着脱できるようにワンピース式で、ボタンも1つしか留めていません。
私がパジャマで仮眠を取る理由
ちなみに、私が「仮眠中はパジャマ」に至った経緯をお伝えしておきます…(怖い話系が苦手な人はスキップしてください)
パジャマが楽だから。根本はそうなんです。
でも、以前は、
- ブラを外してタンクトップになる
- ズボンはボタンとファスナーを緩めておく
という状態でした。
違う病院の子から、こんな話を聞くまでは…
委員会の仕事などが重なっていて、休憩時間になってもなかなか休憩に行かずにパソコンの前に居たAさん。
休憩時間の半分くらいを委員会などの仕事に充てて、休憩室に入ったそうです。
休憩時間が終わってもAさんが出てこないので、一緒に夜勤をしていた人は、
「休憩に入るのが遅かったから、もう少し寝せてあげよう」
と、Aさんを起こしませんでした。
30分ほど多めに休憩時間を確保してあげてから、まだAさんが起きてこないので、ドア越しに声を掛けたそうです(突然ドアを開けて、起こすような事はせず、プライバシーに配慮して起こしてもらえることが殆どだと思います)。
何の反応もないので、しばらくドアを叩いたりしていましたが、あまりにも反応がないので、ドアを開けたら、Aさんはお亡くなりになっていたのでした。
死因はスタッフへは伝えられなかったと言っていました。
不規則な生活をして、ストレスの多い看護師、そんな事もあるのかと、知り合いから聞いた話で、都市伝説的な話ではないという点でも、とても衝撃でした。
この話を聞いてから、パジャマで仮眠を取るようになりました。
誰かに見つけてもらう時に、「タンクトップと緩めたズボン」という恰好では嫌だと思ったのです。
この話をしても、「白衣で寝る」という同僚もいます。
人の考え方や行動は様々ですので、試行錯誤しながら自分にとって一番いい方法を見つけてくださいね。
まとめ
夜勤では、「人が眠くなる時間」「眠っている時間」に仕事をすることになります。
そんな生物学的なサイクルに逆らって仕事をしなくてはいけない事に加えて、労働対象が病んでいる人間(患者さん)なので、心身ともに、とてもストレスを抱える状態になります。
少しでも早く夜勤の業務内容に慣れる為に、私の夜勤中の過ごし方をお伝えしました。
夜勤明け、朝食が運ばれて来たり、日勤さんが来ると、「ホッ」としますね。
明けない夜はありません。
新人看護師さんが、夜勤を乗り越えて、1人前になることを願っています。